<< 川の向こう側へ 近頃の自宅ご飯 その3 >>

船着き場にて

 チミンダインのニャゼーを通り抜けて川沿いに向かい、水産物加工場の横にある船着き場をはじめて訪問したのが8月のはじめ。まだヤンゴンに来てひと月も経っていないころだった。
a0323048_21090437.jpg
 この時は雨季の真っただ中で、ここに来たときも雨だけでなく、風もそこそこあって、川の対岸まで見える距離ではあっても、こんな難民船のような船で行き来するというのは、都会のヤンゴンで暮らしている中でも、本当に命がけのような往来に思えた。
a0323048_21090491.jpg
 あれから4か月、12月に入って、あの場所で夕陽を見たらきっときれいだろうなぁ、と思い、日没の時間に合わせて久しぶりに訪問してみた。
a0323048_21090525.jpg
 雨季の黒ずんだ空と、茶色に濁り、波打った川の風景と違い、夕焼けと、穏やかな川の流れを見て、見る季節でこんなにも違って見えるものなのか、と思った。
a0323048_21090584.jpg
 でも、本当は、ヤンゴンに来たばかりのころの、自分が想像していた生活が、現実と違っていたことへのギャップや不満。それから少し気持ちが落ち着いてきた今の自分と、そんな心の違いが、違う風景に見えているのではないだろうか。
a0323048_21090569.jpg
 そして、私も川の向こう側に行ってみたい、そんな気持ちが強くなっていった。
 でも、もうすでに太陽は沈み、船頭たちも、私に声をかけてくる人はいない。
a0323048_21090677.jpg
 やはり、このような船に外国人を乗せたくはないのだろうか、それとも乗せてはいけないのだろうか。
 そして12月7日夕方、3度目の訪問。この日はいつになく水位が低く、そのせいか、対岸も近いように感じた。
a0323048_21090633.jpg
 この時はじめて船頭から声がかかった。ゼスチャーを交えながら、
 「ちょうど夕日が沈むころだから、おいらの船に乗ってそのカメラで写真でも撮ってみないかい?」
 みたいなことを話してきた。
 値段を聞いてみると200チャット(約17円)。
a0323048_21090620.jpg
 ただ、私はこのあと友人と会う約束があって、船頭さんには、ちょっと時間がないんです、と伝え、この日はこの場所を後にした。
 でも、これで外国人の自分もあの船に乗ることができることが分かった。
 同じヤンゴンでありながら、船で行くことしかできないあちら側の風景がどのようなものなのか、自分の気持ちが高ぶっているのが自分でもよく分かった。



[PR]
by htway | 2016-12-12 21:13 | 暮らし
<< 川の向こう側へ 近頃の自宅ご飯 その3 >>